豆腐小僧の随筆

気ままに書くよ

曲名:満ちてゆく 歌手:藤井 風

この曲は、私にとって、祈りと赦しの曲です。

 

私は、祖母が亡くなってから今までずっと祖母に懺悔してました。自分を責め続けていました。夜に思い出しては眠れなくなったり、昼も夜も一人になると泣いて懺悔して自分をずっと責めたてていました。

 

ごめんなさい。傷つけてばかりでごめんなさい。

守れなくてごめんなさい。祖母の笑顔の記憶より、私が祖母を傷つけた記憶のほうが多くて、祖母の覚えてくれていた最後の私はどんな顔だったのだろうか。

ごめんなさい。赦してほしいと思ってごめんなさい。

今なら、私は祖母に色んなことができるのに、どうしてあの時できなかったのに今はできるのか。どうして祖母を助けられなかったのに、私は他の人を助けようとしているのか。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

 

祖母が愛しくて泣いているのか、祖母がいないさみしさで泣いているのか、どんなに懺悔しても祖母に届かないことに泣いているのか。

どんなに懺悔しても、誰も赦してくれないことに、泣いているのか。

わからないけれど、もしかするとすべてが混ざって泣いていたのかもしれません。

 

この曲を聴いて、やっと、懺悔を終えてもいいのかと思いました。

荒れた日が多くて、晴れている日は少なかったけれど、あの日々に愛がなかったわけではなかった。私は祖母が大切でした。

 

祖母がまだご飯を食べていた時、まだまだ長生きすると保証もなく私が思っていた時、最後に元気な祖母と会った日。

私は祖母に何回も「ありがとう」と伝えました。

私はずっと、祖母に「ごめんなさい」と言えなかったことが苦しかった。あの時が最後のチャンスだったのに、「ありがとう」しか伝えなかったことが、まだ自分が幼かったから仕方ないと自分の行為を正当化して祖母を傷つけたままだったように思い、苦しかった。

 

この曲を聴いて、最後に伝えられた言葉が「ありがとう」でよかったと思えました。

もう、懺悔を手放して、祖母に「愛をたくさんくれて、育ててくれてありがとう」と思えます。